道はひとすじ                    西田 ハル子 著

著者は、65才より短歌を作りはじめられ 、今年80才になられるが今も作り続けられている。この本は、10人のお孫さんが上梓されたもので、敬老の日に、ハル子さんに贈られた。290首の歌が掲載され、歌からは、家族を、自然を、他の人々を愛おしむ気持ちがあふれ、ご自身も、お孫さんにうやまわれ、愛されて生きておられることが分かる。
売られゆく豚と思えばひたすらに餌食う姿に心切なし
今朝もまたおかずの吟味に悩みつつ二人の孫の弁当作る
深みゆく秋の寒さの身にしみる老を重ねる身はことさらに
節高く曲りし指を撫でながら粗末にしまい愛しきこの手

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