「短か日」短歌集                           岡田 壽 著
第一歌集「砂塵」を60歳の時に弊社より上梓された。この度の第二歌集「短か日」は79歳の上梓である。
昭和57年から平成13年の間の歌485首が掲載されている。教職を退かれてから、現在の生活の農作業、お好きな歴史にちなんだ旅行を詠んだ歌が多い。

・流れ落つる汗は瞬時に吸い込まる灼熱の畑に夏草とたたかう
・花吹雪舞くる中に農作業の手を止めしばし飛天を夢見る
・堀出せし馬鈴薯大きく育ちいて伸びいる雑草(くさ)に向いたる生命(いのち)
・無農薬というは易くも三日ほど見ざるキャベツはレース葉となりいる
・山高き神坂(みさか)神社の石碑(いしぶみ)に防人(さきもり)の歌を刻みてありき

 等、お人柄そのままの明るい歌が多い。

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